電子錠(KABA DRIVE(カバドライブ))を取り付けました(第2回:とりあえずの取り付け)2017年06月12日 23:47

取り付けの前提
日本KABAのWebページに、KABA DRIVEの取付説明書があります。鍵穴を残す、残さないの両方の取り付け方法が書いてあります。
色々苦労した今だから言えますが、錠前や扉厚などが適合しており、現在の鍵穴を残さなくていいのであれば、ほぼドライバーだけで取り付けが出来ると思います。正しくドライバーが使える人(ネジ山を潰さない人)であれば、1時間かからずに取り付けられると思います。
私も、鍵穴を残さない(鍵穴の換わりにタッチパネル部を取り付ける)前提で考えていて、「楽勝だぜ」とたかをくくっていたのですが、鍵屋さんから聞いた「家電と同じ」という言葉が引っかかっていました。
つまり、何らかのトラブルで開かなくなった時は、24時間の駆けつけ鍵屋を呼び、鍵を破壊して開ける必要がある。作業費4万円、壊れたKABA DRIVE4万円で、10万円クラスの出費になります。家電の故障の確率で(もちろん、その時屋内側に誰も居ないという場合ですが)このような事態になりえる、というのは、やはり無視できません。
そこで、面倒ですが、現在の鍵穴を残して取り付ける方向としました。最悪故障しても、現在の鍵があれば開けることが可能です。
取り付けた後でも感じますが、「既存の鍵と置き換え」をDIYでやるのはリスクが高すぎます。メーカや鍵屋さんによる24時間サポートがない場合は、既存鍵と併存することを強くお勧めします。
必要な機材
我が家のトステムの玄関扉(同じ種類の扉について、別の鍵屋さんのページで紹介されているので引用します)ですが、表側と裏側で、2mm位の厚さのアルミ建材が使われているようです。(中空は空洞になっています)
そこに、ねじ止め用のφ7mmの穴を表裏(貫通)に2つ、コード通し用のφ10mmの穴を表に1つ開ける必要があります。
結果的に私がうまく行ったので、その際に使った機材を以下に紹介します。すべて近所のホームセンターで購入しました。トータル約8500円(税別)の追加費用です。
・リョービ製 ドリル MD-12VR 鉄工10mm 木工13mm
青色のドリルです。10mm鉄工用となっている中で、一番安いものを選びました。アルミは鉄板よりも柔らかいとのことで、10mmよりも下の物でも大丈夫なのかもしれません。
ドライバドリルと違いクラッチがついていません(ドライバとしては使えない)が、その分ちょっと安いです。結構パワフルに穴を開けてくれます。約6500円。
使った実感として、回転数の無段階調整は必須(MD-12VRを買うべき。安くてもMD-12Rではつらいと思う)で、逆転機能はあって役に立った(バリ取りに使える)と感じました。
ホームセンターでレンタル(1泊2日で1000円くらい)もしていたようですが、敢えて購入しました。顛末に書くとおり、調整のため複数回使ったので、買って正解だったのかもしれません。
・ドリル刃セット チタンコーティング
私が買ったのと多少メーカは違いますが、まさにこんな感じのドリルです。
7mmと10mmが両方ある、と言う理由だけで選択しました。約1500円。
・シンワ測定 サンデーカーペンター 15×30
直角を図って穴の場所決めするためです。約300円。
・百均で買ったサングラス(削り粉が目に入らないようにするため)
・そのほか、ドライバセット(ドライバと、セット内の千枚通しをポンチとして使用)、金槌、ドリル用の電源延長コード、位置決め用のビニールテープ、ねじ止め時にシリンダーを落ちないように押さえておくガムテープ、サインペンは、家にあるものを使用しました。
作業のポイント
作業のステップ毎に写真とか取っておけばよかったと思うのですが、普段全くDIYをしていない私には、そんな余裕はありませんでした。とりあえず取り付けができて動くようになるまでに、約2時間半かかってます
そこで、作業上「こうすればよかった」と思う部分について、ポイントを紹介します。
<穴あけ>
・貫通穴は貫通では開けられない
ドリルガイドやボール盤がなく、手持ちで穴をあけるわけですので、プロであっても、表と裏から位置決めをして別々に開ける必要があるようです。
・穴は大きめに開ける
ポンチを打っても、位置は平気でずれます。私の場合、最初2mm位の穴を開けて広げたのですが、2mmの穴でもずれ、さらに穴を広げるときにもずれます。
ずれても大丈夫なように、ちょっと大きめに開けるのがコツだと思います。具体的には、7mmの穴は後日9mmに広げて調整しました。10mmの穴はケーブルを通すためで、位置はそれほどシビアではないですが、10mm丁度だとケーブルがきつきつなので、0.5mmくらい大きめでもいいと思います。
・穴あけは裏側から
扉の裏板の内側に、補強のためか、部分的に厚さ2mm位の黄色の真鍮?鋼鉄?板が重ねて貼ってありました。これが硬くてなかなか穴が開かず、大変苦労しました。(穴あけの苦労の4割はこの板のためです。アルミ建材だけなら、上記ツールでそれほど大変ではなかったです)
この板があることがあらかじめ判っていたら、取り付け位置をずらしたのですが、最初に表側から穴を開けてしまったため、変更が難しくなってしまいました。ここから得られる教訓は、「まずシリンダ穴から扉中空内部を覗いて確認せよ。そして裏から穴を開け、問題ないかを確認してから表を開ける」かと思います。
<接続ケーブル>
いわゆるフラットケーブルでタッチパネル部と室内側を接続するのですが、このケーブルが固くて短くて大変です。多分、施工上の苦労の30%位がこのケーブルだと思います。
そのため、ケーブルの長さを把握して、なるべく室内側とタッチパネル部の距離を短くすることが重要です。最悪、アキバとかに行けば、この手のケーブルは自作できると思うので、届かない・届いても施工する遊びの余裕がない場合はそうするのも手だと思います。
<タッチパネル部(フロントリーダー)取り付け>
私の扉の場合、扉厚がやや薄いため、フロントリーダのネジの支柱が、裏側まではみ出る形となります。先ほど触れたように、なるべく大きめに穴を開けていれば問題なかったのですが、裏側は真鍮板のせいでぎりぎりしか開けられませんでした。説明書だと支柱に「TXネジ柱」を使用するよう書いてありますが、あえてここに「LSP・LXネジ柱」を使うと、柱がやや細くなるためになんとか固定できました。
※実は、最初はきちんと固定できずに、タッチパネル部と扉の間に5mm位の隙間ができた形で使っていました。さすがに雨がかかるとまずいので、1週間後に再度穴の拡大や支柱の交換をし、ぴったりと固定できた、という状態です。
微妙に左下がりになっている(左右で5mm位高さが違う)のはご愛嬌。
バックドライブ部取り付け>

最初、どうやっても4か所のネジが止まりませんでした。苦労した後、それが「扉厚が足りないせいで、サムターン回し用のドライバーがつっかえている」ことが原因と気づきました。そもそも、無理に止めると、固くてサムターンが全く回らなくなります。
そこで、バックドライブと扉の間に、段ボール箱を切って作った嵩上げのスペーサーを挟み、またドライバースプリングを入れないことで、なんとか取り付けができ、またサムターンが軽やかに回るようになりました。

以上、いろいろ工夫したのは楽しかったのですが、KABA DRIVEに関して言えば、「サムターンを残して取り付ける」時は、DIYに慣れていない方、工具がない方は、2万円払ってプロに取り付けてもらうのは「あり」だと思います。

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