電子錠(KABA DRIVE(カバドライブ))を取り付けました(第6回:約半年経って&電池持ちその後) ― 2017年11月25日 21:29
半年経過して
順調に運用しています。 表面のシートの傷が増え、多少認識が悪くなったように思いますが、それでも使えないことはありません。 また、主にリモコンを使っているので、パネルを押すことは少ないです。 リモコンの効きが多少悪いことがある(3-4mの距離ですが、3-4回に1回、電波が届かない?)ので、見えないところで操作することは難しいように思います。
電池持ち
心配することはなくて、まだ最初の電池が持っています。 約5.5か月持っているわけなので、ACアダプタの設置までは不要かな、と考えてます。
電子錠(KABA DRIVE(カバドライブ))を取り付けました(第5回:電池持ちその後) ― 2017年07月09日 11:39
使用期間1か月、動作回数450回、まだ普通に使えます。
電子錠(KABA DRIVE(カバドライブ))を取り付けました(第4回:電池持ちのこと) ― 2017年06月14日 12:24
前回の記事で、
「1日10回動作で電池が1年持つ電子錠を、1日30回使ったら、電池持ちは3分の1の4ヶ月」
と書きましたが、ちょっと考えてみるとおかしいことに気づいたので、訂正します。
少なくとも4ヶ月よりは長く(これは正しいはず)て、適当な仮定では、6ヶ月とかは持つのではないか、と思われます。
また、マニュアルには「1日10回の動作で1年、リモコンONの際は10ヶ月(前回は8ヶ月と誤記)」となっていたので、ここも訂正させてください。
1日30回だとどれくらい持つのかの「仮説」
以下、仮説を説明します。
完全に機械式のスイッチによる電子錠であれば、3倍使えば、電池持ちが3分の1になるのは、きっと正しいです。(いずれにしても数ヶ月単位の話なので、電池の自己回復(ゆっくり使ったほうが使える容量が増えるように見える)の差は無視します。)
ですが、タッチパネルに触ると表示がONになる、あるいは常時リモコンで動作する、ということであれば、そのための待機電流が発生しているはずです。
1日10回動作の場合、リモコンOFFで1年、リモコンONで10ヶ月の寿命となるなら、リモコンONによる待機電流の増加がかなり大きい(総じて、待機電流がそれなりにある)ことになります。
ここで、辻褄合わせの仮説です。正確性は全く保証できないので、単に数字合わせができて嬉しいんだな、ってレベルで見てもらうと幸いです。
使用している電池、CR123Aの容量は1400【mAH】です。3【V】の電池を2個直列で使います。(6【V】)
リモコンOFFの時の待機電流を、0.08【mA】とします。 ※もし待機電流が0.1【mA】とすると、14000時間、580日で電池が切れる計算になるので、オーダーとしてはこれくらいかと思われます。
リモコンON時の待機電流を、5割増の0.12【mA】とします。
1回の開錠動作ですが、
表示部がONになったり、音声で通知をしている、動作時の電流を、50【mA】x 6【秒】とします。
サムターンを回す時が最大電流で、500【mA】x 0.8【秒】とします。※外部電源接続時の規格が、5V 1Aであることから推定しています。
この前提だと、1回の開錠動作で、(50 x 6 + 500 x 0.8)/ 3600 ≒ 0.194【mAH】となり、1日10回の利用分を割り戻すと、0.194 x 10 ÷ 24 = 0.081【mA】となります。
この数字で、電池持ちを計算すると
・リモコンOFF+1日10回使用で、1400【mAH】 ÷ (0.08 + 0.081)【mA】 ≒ 8700【H】 約360日
・リモコンON +1日10回使用で、1400【mAH】 ÷ (0.12 + 0.081)【mA】 ≒ 6950【H】 約290日
となり、カタログ値とほぼ辻褄が合います。
1日30回利用だと、
・リモコンOFF+1日30回使用で、1400【mAH】 ÷ (0.08 + 0.243)【mA】 ≒ 4300【H】 約180日
・リモコンON +1日30回使用で、1400【mAH】 ÷ (0.12 + 0.243)【mA】 ≒ 3850【H】 約160日
当家の使用状況(リモコンON+1日30回)でも、2-3ヶ月なんてことはなくて、5ヶ月以上は持ってくれることが期待できます。
モバイルバッテリーを使ったら?
もし電池持ちが悪かった場合の、ACアダプタ接続に向けて、さらに空中戦を続けます。
ACアダプタを接続する代わりに、最近安くなっているモバイルバッテリーを使うことも考えられます。大体は5Vですし、モノによっては5V 1Aの口を持っています。(5V 2.1Aとかの口は接続しない方がいいと考えてます)
配線も楽になるし、10000【mAH】タイプで2-3000円とか、かなりリーゾナブルです。
電池の持ち時間は、原則的には容量の問題ですので、10000【mAH】であれば、1400【mAH】のCR-123Aの4-5倍くらい、2-3年は持ってくれないかな、と期待します。
・・・え、2-3年? ここでちょっとおかしいと気づきます。
モバイルバッテリーは、1Aとか2Aでスマホとかの充電をするためのもので、0.1mAとかの小電流が長時間流れることを想定した設計になってないはずです。さらに、動作中のLEDがついていたりします。ひょっとしたら、そういう部分が電力を消費して、4-5倍どころか、かえって持ちが短くなるとか、そもそも0.1【mA】の電流が出てこない可能性すらあります。
こうやって考えると、モバイルバッテリー接続は考えない方がいいのかな、と思います。
秋月電気とかで、降圧タイプのDC/DCコンバータを買って、単一電池4本から5Vを作る、とかも考えましたが、そこまで面倒なことをしても、この場合でも微弱電流がどこまで得られるか判らないので、手を出さない方がいいように思われます。
(パナソニックのページによると、単1電池は100【mA】で130H、20【mA】で800Hという数字はありますが、1【mA】で10000Hとかになる保証はないですね)
玄関周りにACコンセントがないので、配線が面倒ですが、それは仕方ないでしょう。
せっかくACアダプタを使うのであれば、いちいちタッチパネルに触って起動しなくても、ICカードをかざすだけで認証できる、常時電源ONのモードを使ってみようかな、と思います。
ちなみに、このモード、「電池で運用しているときは使用しないでください」旨がマニュアルにかかれています。
先の計算で仮定した、動作時の電流 50mA が常時流れる、とした場合、CR-123Aだと、1400 ÷ 50 ≒ 28【H】 約1日で電池が切れることになります。
実際に50mAかどうかは判りませんが、ACアダプタでなければ使うなと書かれている訳が判ります。先の大容量モバイルバッテリが使えたとしても、1週間しか持ちません。
なるほど、きっとそれくらい電池を食うんだな、と。
電子錠(KABA DRIVE(カバドライブ))を取り付けました(第3回:とりあえずの運用開始) ― 2017年06月13日 00:43
ユーザ登録を返送すれば、製品の保証期間が2年になるそうです。DIYで取り付けた場合でも大丈夫、と、カバの営業さんに確認しました。現在手続き中のため、何か問題あったらまたレポートします。 ※6/14追記 迅速丁寧に対応いただきました。個人的にKABA社お勧めです。
まあ、いろいろありますが、そこそこ便利ですよ。私はPASMO定期券、娘は暗証番号、妻はリモコンで運用しています。
工具含めて、トータル5万円強の価値はあったと思います。
電子錠(KABA DRIVE(カバドライブ))を取り付けました(第2回:とりあえずの取り付け) ― 2017年06月12日 23:47
日本KABAのWebページに、KABA DRIVEの取付説明書があります。鍵穴を残す、残さないの両方の取り付け方法が書いてあります。
色々苦労した今だから言えますが、錠前や扉厚などが適合しており、現在の鍵穴を残さなくていいのであれば、ほぼドライバーだけで取り付けが出来ると思います。正しくドライバーが使える人(ネジ山を潰さない人)であれば、1時間かからずに取り付けられると思います。
私も、鍵穴を残さない(鍵穴の換わりにタッチパネル部を取り付ける)前提で考えていて、「楽勝だぜ」とたかをくくっていたのですが、鍵屋さんから聞いた「家電と同じ」という言葉が引っかかっていました。
つまり、何らかのトラブルで開かなくなった時は、24時間の駆けつけ鍵屋を呼び、鍵を破壊して開ける必要がある。作業費4万円、壊れたKABA DRIVE4万円で、10万円クラスの出費になります。家電の故障の確率で(もちろん、その時屋内側に誰も居ないという場合ですが)このような事態になりえる、というのは、やはり無視できません。
そこで、面倒ですが、現在の鍵穴を残して取り付ける方向としました。最悪故障しても、現在の鍵があれば開けることが可能です。
必要な機材
我が家のトステムの玄関扉(同じ種類の扉について、別の鍵屋さんのページで紹介されているので引用します)ですが、表側と裏側で、2mm位の厚さのアルミ建材が使われているようです。(中空は空洞になっています)
そこに、ねじ止め用のφ7mmの穴を表裏(貫通)に2つ、コード通し用のφ10mmの穴を表に1つ開ける必要があります。
結果的に私がうまく行ったので、その際に使った機材を以下に紹介します。すべて近所のホームセンターで購入しました。トータル約8500円(税別)の追加費用です。
・リョービ製 ドリル MD-12VR 鉄工10mm 木工13mm
青色のドリルです。10mm鉄工用となっている中で、一番安いものを選びました。アルミは鉄板よりも柔らかいとのことで、10mmよりも下の物でも大丈夫なのかもしれません。
使った実感として、回転数の無段階調整は必須(MD-12VRを買うべき。安くてもMD-12Rではつらいと思う)で、逆転機能はあって役に立った(バリ取りに使える)と感じました。
ホームセンターでレンタル(1泊2日で1000円くらい)もしていたようですが、敢えて購入しました。顛末に書くとおり、調整のため複数回使ったので、買って正解だったのかもしれません。
・ドリル刃セット チタンコーティング
私が買ったのと多少メーカは違いますが、まさにこんな感じのドリルです。
7mmと10mmが両方ある、と言う理由だけで選択しました。約1500円。
・シンワ測定 サンデーカーペンター 15×30
直角を図って穴の場所決めするためです。約300円。
・百均で買ったサングラス(削り粉が目に入らないようにするため)
・そのほか、ドライバセット(ドライバと、セット内の千枚通しをポンチとして使用)、金槌、ドリル用の電源延長コード、位置決め用のビニールテープ、ねじ止め時にシリンダーを落ちないように押さえておくガムテープ、サインペンは、家にあるものを使用しました。
作業のステップ毎に写真とか取っておけばよかったと思うのですが、普段全くDIYをしていない私には、そんな余裕はありませんでした。とりあえず取り付けができて動くようになるまでに、約2時間半かかってます。
そこで、作業上「こうすればよかった」と思う部分について、ポイントを紹介します。
<穴あけ>
・貫通穴は貫通では開けられない
ドリルガイドやボール盤がなく、手持ちで穴をあけるわけですので、プロであっても、表と裏から位置決めをして別々に開ける必要があるようです。
・穴は大きめに開ける
ポンチを打っても、位置は平気でずれます。私の場合、最初2mm位の穴を開けて広げたのですが、2mmの穴でもずれ、さらに穴を広げるときにもずれます。
ずれても大丈夫なように、ちょっと大きめに開けるのがコツだと思います。具体的には、7mmの穴は後日9mmに広げて調整しました。10mmの穴はケーブルを通すためで、位置はそれほどシビアではないですが、10mm丁度だとケーブルがきつきつなので、0.5mmくらい大きめでもいいと思います。
・穴あけは裏側から
扉の裏板の内側に、補強のためか、部分的に厚さ2mm位の黄色の真鍮?鋼鉄?板が重ねて貼ってありました。これが硬くてなかなか穴が開かず、大変苦労しました。(穴あけの苦労の4割はこの板のためです。アルミ建材だけなら、上記ツールでそれほど大変ではなかったです)
この板があることがあらかじめ判っていたら、取り付け位置をずらしたのですが、最初に表側から穴を開けてしまったため、変更が難しくなってしまいました。ここから得られる教訓は、「まずシリンダ穴から扉中空内部を覗いて確認せよ。そして裏から穴を開け、問題ないかを確認してから表を開ける」かと思います。
<接続ケーブル>
いわゆるフラットケーブルでタッチパネル部と室内側を接続するのですが、このケーブルが固くて短くて大変です。多分、施工上の苦労の30%位がこのケーブルだと思います。
そのため、ケーブルの長さを把握して、なるべく室内側とタッチパネル部の距離を短くすることが重要です。最悪、アキバとかに行けば、この手のケーブルは自作できると思うので、届かない・届いても施工する遊びの余裕がない場合はそうするのも手だと思います。
<タッチパネル部(フロントリーダー)取り付け>
微妙に左下がりになっている(左右で5mm位高さが違う)のはご愛嬌。